数寄☆プロ
数寄屋で快適
~日本家屋は、もともと寒いものではない~
●いえのつくりようは、なつをむねとすべし
BY 兼好法師
和風住宅と言えば、
だれもが徒然草のこの一節を思い浮かべるのでは
ないでしょうか。
庭と一体化した開放的な空間=でも、冬は寒いんでしょ。というイメージです。
和風の住宅にはもともと、自然に逆らわない知恵があります。
例えば、深い軒先(軒の出が窓より1m近くある)で夏の日差しを遮り、
雨から壁を守ります。高いかやぶき屋根は、厚い植物の断熱層で室内に日射熱が
伝わるのを防いでいます。同時に空気の対流を利用して涼しい空間を作ります。
エアコンなどなかった昔に、日本人は自然エネルギーを最大限活用する知恵を
家に生かしていたのです。冬寒いように家を作っていたわけではなかったのです。
冬には昼間、大きな開口部で、太陽の熱を受け入れ、寒い夜間は障子+雨戸で熱を逃がさない工夫がされています。
この伝統を生かして、数寄プロでは、
・立地する地域の気候や、敷地周辺の風向きに配慮します。
そして小さなエネルギーで、暮らしやすい空間を実現します。
●大事なものは目には見えないんだよ
by 星の王子様
家を建てるとき、空調の配置まで心を配る人は少ないで
しょう。一部屋に一台エアコンをつけました。つけられる場所につけたけれど、夏は寒すぎたり、冬は乾燥したり、すぐ汚れるフィルタの掃除も大変だし、、光熱費もかかる。
仕方ないとあきらめていませんか?
強すぎる風に当たることはストレスを呼び起こします。インターネットの時代、見えるものは、なんでもマネができます。でも、住む人を健康にする空気、温度、微風については、住んでみないと分かりません。
数寄プロは、室内環境のプロの目で、施主様が施工前には絶対に気付けない快適を見つけます。部屋の気温に差があるのは心筋梗塞など、病気の原因になります。
<冬の寒さと健康>
2012年6月に厚生労働省が発表したもので、日本人の「平均寿命」と「健康寿命」を比べた興味深いデータがあります。健康寿命とは介護を受けたり寝たきりにならず、自立して健康な日常生活を送ることができる期間のこと。
グラフから分かるように、発表によれば日本人の健康寿命は2010年で男性70.42歳、女性73.62歳とされています。平均寿命が男性79.64歳、女性86.39歳であることを考えれば、男性は約9年間、女性は約13年間、サポートがなければ日常生活にも不自由する状態で暮らさなければならないということです。
これはとてもショッキングなデータといえるのではないでしょうか。男性の場合、65歳で定年退職した後、元気に旅行などの趣味を楽しめる時間は5年ほどしか残されていないことになります。日本人の平均寿命の長さは世界からも注目を集めていますが、肝心なのは今後この健康寿命をいかに延ばしていくかでしょう。(室内環境と健康についてのPDF参照)
健康寿命を延ばすために気をつけなければならないポイント、それは「冬の寒さ」なのです。死亡率は一年でもっとも冬場に高くなります。この季節間の変動は明らかで、循環器系、呼吸器系、神経系、血管系などさまざまな死因で同じ傾向が見られます。
● ゆく河の流れは絶えずして、
しかも もとの水にあらず
By 鴨長明
方丈記の有名な書き出しですが、もとは広いお屋敷の持ち主であった
鴨長明が、穏やかな生活を求めて結んだ庵は、3m四方、最小限の広さで、
柱なども細くできています。あんまり物を使わない。まさに数寄屋の精神です。
さて、現代の数寄屋住宅に求められているのは、省エネルギーです。2020年には、省エネ基準に一般住宅も適合を義務化するという動きがあります。
(「低炭素社会への工程表 pdf 参照)
言い換えれば、アメ車のように、ガンガンエネルギーを喰う家はもう
建てられなくなります。ゆく河のように、変化する環境にあわせて、和風の家も変わってゆきます。
私達が提案するのは和風でありながら、ホテルの部屋のような住み心地です。
1 中と外をしっかりと区切って断熱する。
2 窓の開け閉めによって、設備(エアコンなど)への依存度の小さい室内環境を形成する。
(メンテナンスも最少です。危険な高いところのフィルターの掃除からも解放されます。)
3 木材を豊富に使うことで建築の生涯のエネルギー消費を抑える。
急激な経済成長を終え、元気に人生の夕暮れ時を迎えたい。
その時には、こころの故郷である伝統的なしつらえに魅かれている。
ゆっくりと和風住宅に住みたい。私たちのDNAに刻まれている和のこころを満たしてあげようではありませんか。
断熱を施した室内。
↓別ウィンドウで、資料が開きます。
高いところのフィルター掃除はついおっくうに、、
数寄プロの室内は1年中春から秋の気温です。